なぜゴミ屋敷になるのか

ゴミ屋敷になるまでの過程とは。

頭を抱える女性

ゴミ屋敷を初めて見た人は「凄いな、よくぞここまでゴミを溜め込んだものだ、 見事だ!でもどうやって生活しているんだろう、本当に人が住んでいるのかな、 病気になってしまいそうだけど寝る場所はあるのかな」と疑問を感じるかもしれません。 普通の人には理解できない理由でひたすらゴミを集めて溜め込むゴミ屋敷の住民は、 どうしてそうなってしまったのか不思議に思えるでしょう。 ゴミ屋敷が出来上がるにはいくつかパターンがあるようです。 よくあるのは単純にゴミを拾って集めてくるというパターンです。 このタイプは普通の人にとってはゴミでしかない物でも、捨てるのはもったいない ちょっといい物にみえてしまうようです。 ですので捨てられているゴミを見て「これを捨てるなんてもったいない、いらないなら 自分が貰います、大事に家へ持ち帰ろう」と考えてしまうのです。 物に対する執着心が非常に強く「やっぱりこれはいらないや」と拾ってきた物を 捨てることもありません。 外からはゴミ(ゴミに等しい物)をどんどん持ち込んでくるのですが、それを捨てる ことはほとんどありませんのですぐに家中がゴミで溢れます。 それでも置く場所が無いからとゴミを処分することもなく、家の中に入らない物は 家の外に積み重ねていきます。 こうなるともう一目でわかる近所で噂のゴミ屋敷で、テレビのワイドショーで 取り上げられる可能性も出てくるでしょう。 もうひとつのパターンは片付けが苦手というタイプです。 外からゴミを持ち込むことはないのですが整理整頓をする能力が致命的に欠落 しているため、家の中を片付けることができないという人です。 日常生活で出るゴミをちゃんと処分していくことが出来ないだけで、家中が生活ゴミ だらけになってしまうのです。 コンビニでお弁当やドリンクを買えばゴミが出ますし、自炊してもゴミは出ます。 生ゴミ・可燃ごみ・不燃ゴミとゴミの種類は違っても、家の中で食事をすれば 間違いなくゴミは発生します。 食事以外にも日用品を買ってこればそれに伴いゴミもでますし、家に何かを持ち込む ということはいずれゴミになる物を家の中に持ち込むということなのです。 新聞を取っていれば毎日新聞と折り込み広告が溜まって行きますし、郵便物も 知人からの手紙だけでなくダイレクトメール類が毎日のように届きます。 このように普通の生活をしているだけでゴミはどんどん発生するので、こまめに片付け をしていかなければゴミは増えるいっぽうです。 掃除する能力・整理整頓する能力・片付けをする能力が足りないと、発生するゴミの 量に対して処分できるゴミの量が下回り、徐々に家の中がゴミ屋敷と化していきます。 本人は決してゴミを溜め込みたいわけではないのですが、自分の力でゴミ屋敷から 逃れることが出来なくなってしまうパターンです。 ゴミの出る量が多ければ多いほどゴミ屋敷完成までの道のりは短く、ならばゴミの 出ないような生活を心がければよいのですがなかなかうまくいきません。 人が暮らすいじょうどうしてもゴミは出ますので、遅かれ早かれ片付けのできない 人はゴミ屋敷の主へとなってしまうでしょう。 最初は頑張って掃除をしてゴミ屋敷化しないよう努力をしていても、ある程度 散らかってもうだめだと諦めたら、そこからはもう抵抗することなくゴミ屋敷 に向かって一直線となります。